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2025.2.17 分子栄養学と腸内環境「短鎖脂肪酸とは? 基礎をわかりやすく解説」

分子栄養学とは

分子栄養学とは⑦-1「化学反応は実験室で起きているんじゃない?」

代謝とは、生体内における化学反応のことです (※分子栄養学とは⑤ )。
そしてこの代謝と切り離せない、とても大切な存在が酵素(こうそ)です。

分子栄養学とは⑦では、3回シリーズで酵素と代謝について考えていきたいと思います。今回はその1回目です。

・化学反応とは

・代謝とは

・代謝と酵素の基礎的な関係

の基礎から一緒に見ていきましょう。

化学反応とは

酵素について考える前に、まずは化学反応について考えます。なぜなら、酵素を考えるうえで化学反応について知ることは、重要な基礎となるからです。

化学反応というと、なんだか実験室で行う特別なもの、というイメージがありませんか?

でも実は、さまざまな化学反応が私たちの身のまわりで起きています。

化学とは、もともと

「もの(物質)」が何からでき、どのような性質や特徴をもっているか、そして反応などによってどのような別のものに変化するか

を調べる学問です。化学反応とは、もとの物質から別の物質ができていく変化のことを指します。変化の前後で物質の種類が変わる変化のことです。

(物質において、もとの物質から別の物質ができていく変化そのものを化学変化、その過程を化学反応とする説明もあります。ここでは区別せずに化学反応という用語を用います。ご了承ください。)

身のまわりの化学反応の例

例えば料理をするときにガスコンロに火をつけますが、このガスに火がつく、というのが化学反応です。皮を剝いたりんごをそのままにしておくと茶色くなっていく、この反応も化学反応です。

単に「化学反応」と聞いてももしかしたら興味がわかないかもしれませんが、このように身のまわりの生活のところにフォーカスしてみると、私たちの身近なところで化学反応は起こっています。

セロテープ、乾電池、洋服の化学繊維、髪の毛のパーマ、夜空を彩る花火。これらはすべて化学反応を利用した例の数々です。

代謝とは、生体内における化学反応のこと

それと同じように、化学反応は「もの」だけでなく

・生体内

でも起こっています。

例えば、食べた3大栄養素(糖質・たんぱく質・脂質)から「ATP」という電池のような分子にエネルギーを蓄える反応、これも化学反応です。

化学反応は、反応の前後で

「Aという物質」

「Bという別の物質」

に変わります。

私たちが生きている間は、生体内のあちらこちらで化学反応が起きています。この「生体内における化学反応」を

・代謝(たいしゃ)

といいます。私たちは代謝のおかげで生きることができています。

それをもっと細かい目でみてみると、こうなります。

もともと、私たちの身体をいちばん小さくした生きた単位である細胞は分子でできており、その分子は原子でできています。(※分子栄養学とは① 分子栄養学とは② 分子栄養学とは③

分子には小さな分子や、それらがくっついてできた大きな分子などがいろいろあります。

その分子の中の原子同士が離れたり(分離)くっついたり(結合)して原子が結びつく相手をかえ、組み合わせが変化して別の物質ができる反応を、化学反応といいます。

酵素こそが代謝(異化・同化)のカギ

生体内では、代謝という化学反応がいつも起きています。

代謝は大きく分けて異化と同化の2つに分けて考えられます。(※分子栄養学とは⑤ 

大きな分子・複雑な分子が分解されて、より小さな分子・単純な分子ができていく反応を異化といいます。小さな分子・単純な分子が結合して、より大きな分子・複雑な分子ができていく化学反応を同化、と呼んでいます。異化や同化を経て、Aという物質はBという別の性質の物質に変わります。

こういった変化が、今この瞬間も必要に応じて生体内で起きて生命を支えてくれています。Bが必要だ、それにはAをBに変える必要がある、と身体が判断したら、その瞬間にその化学反応が素早く起こってBを用意してくれています。

その反応をスムーズに進める役割を担ってくれているのが、酵素です。

酵素がいてくれなければ、私たちは代謝できず、生きていくことができません。酵素は健やかな心と身体にとって欠かせない大切な存在です。

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